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2022年09月18日

段の山に見られるしいたけのほだ場

段の山の土地利用について調査。現在では、多くの箇所が原木しいたけのほだ場になっていた。恐らく、かつては棚田として利用されていたのだろうと予測して調査したが、石積の後等を見つけることはできなかった。
段の山周辺にはあまり賽の神が見られない。子どもを対象とした信仰が根付く地と、大人を対象とした信仰が根付く地、八岳地区には、その2つの境界が明確に存在するように感じた。時期的に彼岸花が咲き誇っており、水による境界が彼岸花によって可視化されていた。この地には、水による境界と併せ、大人と子どもの境が存在しているのではないか。

また、萬城の滝の奥にある山神社は、巨石を利用した祠があった。八岳地区に時々見られる祠の型体で、溶岩石の形状を造形に利用していることが興味深い。
このように石造物を調査している中で、軽石を利用した石造物が多いことに気付く。加工しやすいとともに、壊れやすい。だからこその現在の造形がある。

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