バレエの先生への取材

バレエの先生への取材では、「学校で何かあった生徒さんは、何も言わなくても身体が固くなっているので分かる」という、心と身体の関係を如実に表すエピソードが聞かれ、とても興味深かった。またバレリーナという職業柄、骨盤底筋という子宮に近いところにある筋肉をよく使うためか、妊娠による身体の変化に対して大変敏感であるのが印象的だった。それは流産の時も同様で、鍛え抜かれた身体と直観は、「落っこちちゃいそう」と、それを予感していた。流産後の気持ちの変化についても詳細に語っていただき、妊娠や出産がいかに奇跡か、状況は異なるにせよ、私自身の気持ちを代弁してくれたように思った。 今回、同じくバレリーナであり、フランスへの留学を目前に控えた娘さんに、先生が振付けをした「水の戯れ」と「月の光」を踊っていただいた。踊り終わって「いいでしょう」と優しく声をかける先生の声に、母と娘の特別な繋がりを感じた。